たかがバック、されどバック！

ジャクソンビルの得意先
担当のおっさんはブロンドブルーアイ
ハーレーとキャデラックに乗ってる、絵に描いたようなアメリカン
もちろん「東洋人・・ハーン・・何それ？」って感じです

この得意先は対向２車線の道に面していて
ドックは建物とフェンスに挟まれた狭い作りです

いつもは短いポップトレーラーで行ってたのですが
今日は他の引き取りも多かったので４８フィートを引っ張って行きました

「ゲート開けるから、Uターンしてきて」
１０－４（やはり逆バックはしんどいので）
ハザード点けて２車線使って道から入れるわけですが、今日は４８フィート
いつもはガイドする事もないのに担当のおっさんともう一人が両脇に立って見ている

バックを始めたら担当が後ろで合図を送ってる
・・・よっしゃ、１っ発で決まった・・
と思ったら、おっさん、手で「１度前に出て」って合図を送ってる
・・まーえぇか、１回前に少し出て、真っ直ぐにして再バック・・
・・うん、我ながら、ビュティフル・・

トラックから降りて後ろに行ったら「なんや、お前やったんか」
・・何言うてんねん、いつも来てるのに、知ってたんやんか・・

いつものように荷物を積み終わったら、このおっさん
セキュアーベルト締めてくれて、今日はえらい親切にしてくれる。
「よっしゃ、書類渡すから事務所に来てや」
・・いつもの事やん・・

コンテナのドアー締めて、かたずけて、事務所に行ったら
僕の名札見ながら「どない発音するの？」
こんなん聞いてきたん初めてや
「ジュンジです」
「そうか、ジュンジュ、ジュンジェ、ジュンジュ・・」
何度も何度も一生懸命名前を覚えようとしている

・・違う文化の中でやって行こうと思ったらやっぱり出来んとあかん、
たかがバックやけどきっちり出来るから
このおっさんも俺を認めたんや、一生懸命名前を覚えようとしてる・・

たかがバック、されどバックやな